太歳視肉

自家用チラシの裏

25歳、腐男子です。(前)

 腐男子になって、すでに早十数年以上の歳月が経とうとしている。折角だから、この機会に振り返ってみることにしたい。前編の今回は、そもそも腐男子になったきっかけを取り上げよう。

 母の所有していたBL漫画を、その隣に並ぶ少女漫画と同じ感覚でなんとなく手に取ったのは、まだ精通もしていない頃だった。なぜ堂々と子供の目に触れる本棚に陳列してあったのかはわからない。ただ、父がそれを特に何も言わず受け入れていたのは今にして思えば少し不思議だ。父も80年代に青年時代を過ごした者だし、オタク気質かつ政治的には左翼なので、あまり拒否感を抱かなかったのかもしれない。

 思春期に入るにつれて──つまり自分の場合はゲイの自覚を持つにつれて──それらの漫画がやおいやBLと呼ばれるジャンルであることを知った。ネット環境を使いこなすようになっていたその頃の自分は、ノンケ向けのエロサイトを探すのと同じくらいの頻度で(というのは、まだ女の子でもマスターベーションをしていたから)二次創作サイトなどを探すようになった。商業BL漫画からこの世界に入ったとは言え、やはり一般漫画の方が少年としては楽しめたので、その二次創作には当然感情移入もしやすかったのだ。

 附言すると、ゲイになったのは別に母のBL漫画を読まされたせいではないと思う。その自覚が早かったことには関係しているかもしれないが。BL漫画に触れる前から、性的に未熟な自分は男が好きだった。それについてはまた別の機会に譲るとして、ただ男が好きというのも少年漫画や学校図書室に置いてあった歴史漫画などに出てくるイケメンな登場人物への憧れだったので、腐男子になる前から腐男子だったと言えなくもない。

 さて、とにもかくにも腐男子としての生活がスタートしたのが2000年代の前半だったわけだが、まだ特定のジャンルというものに浸かってはいなかった。ジャンプのギャグ漫画が面白いと思えば「ハ○ー受け」などを検索し、ビデオ屋で借りたロボットアニメが好きになれば「ブラ○ト×○ムロ」の二次絵をブックマークしたりした。ただ、それらは一過性のものに終わってしまっていた(ガノタなのはその後も変わっていないけれど)。

 そんな自分が、初めて明確にハマったジャンル。それは当時ちょうどアニメ化されたばかりの野球漫画と、80年代に大ヒットした不朽の名作サッカー漫画の二つであった。自分は高校生になっていた。2007年のその懐かしい日々を、後編で追うことにする。眠いので一日で書ききれなかったのである。